避難所での過ごし方

自宅や危険な場所からまぬがれ、無事避難所に到着すればまずは一安心です。ですが、すでにそこには多くの人達でいっぱいになっている場合もあります。

避難所にみんな入れるのか?ペットがいたら?どんな救済がある?などを紹介していきます。

避難所に定員ある?

避難所に指定されるのは学校の体育館や公民館など広いスペースの場所になっています。しかし大都市になればなるほど人口が多く、満杯になる避難所がでてきます。

また震災の規模によっても避難者数も多くなってきます。

実際に過去に起きた地震でも多くの場所が定員オーバーになり、避難所として指定されていない公園なども仕方なく利用することになりました。

◆ 過去の避難者数

阪神淡路大震災31万6678人
東日本大震災47万人
熊本地震18万4000人
能登半島地震3万4000人
南海トラフ(予想)950万人
※南海トラフでは地震発生から1週間後には950万人の避難者数がでると予想されています。

持ってて安心アイテム

避難所で困ること

①食料が足りない

配給制になりますが、優先順位は高齢者→障害者→こども→大人の順になります。避難所にもある程度の備蓄はありますが十分とは言えず支援物資が届くのは3日後くらいになります。しかし南海トラフの場合は1週間以上は支援物資が届かないと予想されています。

②トイレが足りない

避難者数に対して圧倒的に足りないのがトイレの数。特に女性は長蛇の列になるので水分とるのも怖くなるほど。学校や公民館の施設などはまだいいですが、公園のトイレになるとトイレットペーパーも十分には補充されていません。生理中の女性やおなかを壊しやすい人には大問題です。

③プライバシーがない

最初のころは仕切りもなく1人タタミ一畳分くらいのスペースの中で過ごします。ブルーシート等で区分けはされますが、人の目が気になって着替えはもちろん横になってくつろぐこともできません。トイレも同様ですが性犯罪も起きやすい状況になっています。

④眠れない

すぐ隣に他人がいるので気配や咳払い、子供の泣き声などでぐっすり眠ることはまずできません。また固い床の上に布団や段ボール等で寝ることになるので体が痛くなってしまうことも。毛布は一定以上備蓄されていますが、冬は底冷えもするため眠りにつくことができません。

⑤感染しやすい

衛生面が十分とは言えないので風邪をひきやすかったり、コロナなどの感染症にかかりやすくなってしまいます。体力も免疫力もなくなってくるので治りが遅くなってしまいます。

注目

能登半島地震の時、指定避難所だった学校は鍵がかかっていました。正月だったため鍵を持っている担当者は不在で避難者は窓ガラスを割って入ることになりました。

緊急時には自動解除される建物もありますが、まだまだ少ないのが現状です。

高齢者や病人の避難所は?

病人や高齢者、障害者など一般の避難所では支障がでる避難者は福祉避難所で避難生活を送ることになります。一般的に冷暖房完備でベッドがありますが、数に限りがあるのですぐに定員オーバーとなります。

福祉避難所とされるのは老人ホームや障害者施設、児童福祉施設、宿泊施設となり介護用品や酸素ボンベ歩行器などもそろっています。

避難所の探し方

自分が住んでいる所の避難所は知っているけれど、旅行中や出張中などあまり詳しくない土地に来た時の避難所の探し方を紹介します。

① スマホで地理院地図を検索

② 右下の位置情報をオンにし左上をタップ

③ 左を下にスクロール

④ 避難場所をタップ

⑤ 緊急避難場所をタップ

⑥ 災害の種類を選ぶ

⑦ 避難場所が複数見つかる

⑧ タップすると対応している災害と標高がわかります

⑨ 拡大してルートを確認

避難所パネル(標識)の見方

電信柱や町の掲示板、避難所の付近には上のようなマークが書かれた標識があります。普段は意識していないかもしれませんが、もしもの時のことを考えてチェックしてみましょう。